Texas Instruments:DRV8835 消費電力とジャンクション温度

Q)DRV8835のジャンクション温度の考え方について教えてください

モーターの駆動条件として、駆動電圧:7V、駆動電流:400mAを想定しています。
以下2点について教えてください。

①モータードライバの出力電力としては、単純計算にて7 * 0.4 = 2.8Wとなりますが、
 IC自身の発熱としては問題ないと考えて良いですか。
②データシート記載の6.4項の熱抵抗は出力電力ではなく、ICの消費電力を示していますか。

A)回答

①周囲温度の条件によりますが、室温であれば問題ありません。
 DRV8835の消費電力については、データシートP.16の10.3.1 Power Dissipationの式(2)から算出します。

  Power ≈ IRMS^2 × (High-Side RDS(on)+ Low-Side RDS(on))
  IRMS:モータ電流(平均値)
  RDS(on):内部FETオン抵抗

 RDS(on)に関しては8ページのFigure 4. RDS(ON)の温度特性で、本来はVcc(電源)、VM(モータ電源)
 の条件で求めますが、デバイスの合計の内部FETオン抵抗として約1Ωとして見積もって計算することが出来ます。(High/Low-Side x2個分)
 例えば、モータ電流の平均が0.4Aの場合の消費電力は、

  Power ≈ 0.4A^2 × 1Ω=0.16W

 仮に周囲温度(TA)=35℃とすると、ジャンクション温度(Tj)は以下になります。

  TJ = TA + (PD × RθJA) = 35°C + (0.16W × 50.4°C/W) = 43°C

②はい、データシート6.4項の熱抵抗はICの消費電力に対してのものを示しています。

更新日時 : 2019/01/30 15:10
※この回答内容は作成時点での情報です。

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