ニュースリリース

報道関係各位

2019年12月3日
株式会社ファースト

「AI評価ツール」を3Dビジョンロボットシステムに組み込み、
人による重量物の積み下ろし作業と種別判別、振り分け作業が不要に

株式会社ファースト(本社:神奈川県大和市、代表取締役社長: 阪本奇男、以下ファースト)は、今回開発した深層学習による画像識別を簡単に行える「AI評価ツール」を組み込んだ、3D画像認識で位置決めを行いピックアップする3Dビジョンロボットシステムを、家電リサイクル工場に導入しました。

■導入の背景

家電リサイクル工場に運び込まれた洗濯機の解体レーンに、AI評価ツールを組み込んだ3Dビジョンロボットシステムを導入しました。
この家電リサイクル工場では、洗濯機を3段に積み上げて、1つのコンテナに平均18台積んだ状態で入荷します。作業者は洗濯機を積み下ろしてベルトコンベアに移設し、種別(ドラム式、ドラム式以外)を目視で判別し、タッチパネルを操作して該当レーンに振り分ける作業を行ってきました。しかし、洗濯機は1台平均40キログラム、最大で90キログラムと重く、3段を積み上げた高さは約2メートルに達することから、重筋作業の負担と安全確保が課題となっていました。

■導入の効果

家電リサイクル工場では、さまざまなメーカーの洗濯機が持ち込まれるため、対応する大きさや形状が多岐にわたります。従来のロボットシステムとは異なり、3Dビジョンロボットシステムでは、事前に登録をすることなく対象物の位置や形状を都度認識してロボット制御を行うことができるため、ロボットによる洗濯機の積み下ろしが可能となりました。

「AI評価ツール」は、深層学習による学習モデルの生成と判別機能を持ちます。約1万枚の洗濯機の画像を学習させ、解体レーンへの移設の要否と、移設の際にレーンを選択するための種別(ドラム式、ドラム式以外)判別を行う学習モデルを生成し、自動で判別することで、これまで作業者が行っていた目視判別とタッチパネル操作が不要になり、作業時間も短縮しました。

「AI評価ツール」を組み込んだ3Dビジョンロボットシステムで自動化したことで、人による洗濯機の積み下ろし作業と種別判別、レーンへの振り分け作業が不要になりました。

ファーストは今後も、画像処理とAIを併用したトータルソリューションを提供することで、ファクトリーオートメーションに貢献してまいります。

■展示会出展のご案内

国際画像機器展2019にて、本事例をご紹介いたします。
名称: 国際画像機器展2019
会期: 2019年12月4日(水)〜6日(金)
場所: パシフィコ横浜
主催: 日本画像・計測機器協議会
株式会社ファースト ブース 小間番号:D-35

■「AI評価ツール」について

ファーストの「AI評価ツール」は、学習データからの深層学習を行い、生成した学習モデルに基づいた推論までをオールインワンで行うAI評価の専用ハードウェアです。
画像処理と親和性の高い深層学習フレームワーク(Chainer)とネットワークモデル(AlexNet)による学習ソフトウェアを搭載しており、深層学習の知見がないユーザーも簡単に学習モデルを生成することができます。OSはWindows10を採用しており、学習モデル生成から推論までのAI検査を、使い慣れたWindows環境の操作で試すことが可能です。

学習箇所を可視化したヒートマップにより、推論時に注目した箇所を明示するので、推論の判断理由が分かるのと同時に、学習データを最適化することができます。
また、学習データを自動的に水増しして学習を行う機能や、学習データを取り込む際の位置合わせを自動で行う機能を搭載しています。画像処理技術を生かして学習データの質を向上することで、より精度の高い学習モデルを生成することができ、判定精度の向上を実現します。

【株式会社ファーストについて】

ファーストは独自の画像処理技術を持ち、AI評価ツールの製品化や画像処理ライブラリの製品化や、関連する画像処理装置、画像入力ボード等の開発・製造・販売を行っています。ファクトリーオートメーション市場を中心に事業展開しており、国内のほかアジア地域でも顧客基盤を構築しています。
URL:https://www.fast-corp.co.jp/

<本件に関する報道関係からのお問合せ先>

株式会社ファースト
営業本部 営業グループ 織田
Tel:046-272-8682、Fax:046-272-8692
お問い合わせアドレス:sales@fast-corp.co.jp


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