本当にやりたいことを考えた
半導体はあらゆる産業分野の機器に搭載されていると言っても過言ではないほど、重要な役割を担っています。たとえば、スマートフォンは多機能化し、画像がより鮮明になり、電池の持続時間が長くなるなど、どんどん性能アップしていますが、これは半導体技術の目覚しい発展によるものです。
私はその半導体技術の発展に魅力を感じ、大学および大学院で半導体製造プロセスの研究をしていました。指先ほどの大きさしかない半導体にはさまざまな機能素子が精密に集積されていて、その集積度が半導体の性能に大きく影響します。私は、多様な製造条件で実際に半導体サンプルを作成し、それを評価することで製造プロセスと性能の相関関係を調べる研究をしていました。
研究活動に没頭する一方で、就職については一般的な理系の学生とは違う希望を持っていました。理系とりわけ大学院まで進学した場合、研究開発職を希望する学生が多いのですが(実際、私の周りの研究室仲間もみんなそうでした)私の場合は、ずばり「営業」がしたかったのです。しかも「技術」の要素もしっかり併せ持つ営業です。
実際にどんな会社があるのだろう?と悩み、すでに働いている研究室の先輩に相談したところ、「お客様と、より密接な仕事がしたいなら【BtoB(企業間取引)】をしている会社がいいのでは?」とアドバイスをもらいました。また、その先輩が勤務するメーカーでは、自社製品を開発する際に、さまざまな専門商社から構成部品を調達していることも教わりました。
そんなキーワードで見つけた会社が、東京エレクトロンデバイスでした。
エレクトロニクス商社の付加価値とは
半導体の販売には高度な専門性と緻密なサポートが要求されるので、営業体制を大きく2つに区分して活動しています。
まず【仕入れ】を行う部門。仕入先である半導体メーカーの担当営業部です。日本市場で販売が期待できる商材を海外から発掘し(マーケティング)、販売促進のためのさまざまな施策を企画しています。
もう1つは【販売】を行う部門。半導体を実際に使用するお客様担当の営業部です。お客様は、自動車、医療機器、産業機器、通信機器、コンピュータなどのメーカーであり、その最終製品は多岐にわたります。
これら2つの部門が複合的に連携し、【半導体メーカー】と【お客様(各産業のメーカー)】との橋渡しを実現しているのです。
私は前者の半導体メーカーの営業部に配属となりました。技術もしっかりできる営業を目指していることを部署の上司も応援してくれて、最初の2年間は製品担当エンジニアの先輩に指導してもらえることになりました。その期間で得た製品知識は今の営業活動の礎になっていますし、半導体の可能性を再認識する良い経験となりました。
営業活動をしていく上で意識していることは「部品単位ではなく、システム単位で提案する」ということです。言い換えれば、「お客様のやりたいことを形にしていく」ということです。一つの機能を実現するだけでなく、より広い視点からシステムを提案することは簡単ではありませんが、お客様にとっては大きな付加価値になります。
正直、お客様の要求はとても厳しいと思うときもあります。しかし、それは、お客様がより優れた製品、価値ある製品を市場に投入したいという熱意を私にぶつけてくれているのです。その熱意にお応えすることが「買ってもらえる・売れる」提案なのだと思っています。潜在的なニーズに対応することで、お客様にとってのベストパートナーを目指しています。
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9:00
移動
お客様先へ直行します -
10:00
商談①
お客様からのご質問に回答 -
12:00
昼休み
外出先ですませることが多いです -
13:00
商談②
新規提案をお客様にご説明 -
16:00
帰社
メール返信、電話応対、見積書作成、今後のスケジュール調整 -
18:00
資料作成
新たな提案や売上管理の資料を作成します - 19:30 退社